高知・南国市で出会った極上の味噌ラーメン國丸レポート

東京から高知への出張。ホテルに到着後、夕食を探していた私が偶然立ち寄ったのが、南国市にある「國丸」でした。

高知と言えば、何と言っても須崎市発祥の「鍋焼きラーメン」が有名です。土鍋で提供される熱々の醤油ラーメンは、鰹だしの効いたスープと太麺の組み合わせが特徴で、2020年には国の地理的表示（GI）にも登録された郷土の誇り。そんな土地で、なぜ味噌ラーメン？という軽い気持ちで入店しました。

運命の一杯との出会い

夜の部が始まって間もない時間でしたが、店内はすでに家族連れや若者で賑わっていました。カウンター席に座り、特製味噌ラーメンを注文。

出てきたラーメンの第一印象は「美しい」の一言。琥珀色に輝くスープ、大きな特製チャーシュー、完璧な火加減で仕上げられた半熟味玉が2個、鮮やかな緑の小ネギがたっぷり。スープに浮かぶ油の輝きに、思わずスマートフォンを構えてしまいました。

まずはスープから。厳選した味噌を炙って香ばしさを引き出すという独自の製法で作られているそうですが、確かにその香ばしさと深い旨味が印象的です。

具材も一つ一つが丁寧な仕事。特に印象的だったのは： - しっとり柔らかな大判チャーシュー - とろっとした黄身がまろやかな半熟味玉 - 爽やかな刻みネギの彩り

これらが見事にハーモニーを奏でています。

サイドメニューで頼んだ白ご飯との相性も抜群で、スープを掛けて食べる最後の一口まで、心から美味しいと感じられる一杯でした。

後で調べてみると、國丸には5つの重要なこだわりポイントがあるそうです。中でも印象的なのは、味噌を厳選し、独自の炙り技術で香ばしさを引き出している点。また、麺も通常のたまご麺に加え、栄養価の高い全粒粉麺も選べるなど、健康面への配慮も見られます。

特筆すべきは、家族連れへの温かい姿勢。「お子様の食事中の汚れを気にせずにお楽しみください」という心遣いには、飲食店としての深い思いやりを感じました。

たまたま立ち寄った店での予想外の感動。高知の伝統的なラーメンとは一線を画す味噌ラーメンですが、その確かな実力は間違いありません。南国市周辺にお立ち寄りの際は、ぜひ足を運んでみてください。